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労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
 
労働衛生工学(記述式)過去問【更新】R04分追加完了
健康管理(記述式)過去問R03分まで[R04分連載開始]
 
労働衛生工学:記述式の出題ポイント 索引【更新】
(各種労働衛生関係の講習会での修了テスト問題から編集)
  

事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。

 
口述試験:衛生工学の情報のまとめ(クリックすると開きます)
環境計量士の資格から、順番に、労働衛生コンサルタントに繋がったので、環境関連の話題も載せています。

労働衛生工学過去問(H30-1-1) [労働衛生コンサルタント過去問:労働衛生工学]

労働衛生コンサルタントの筆記試験を受験される方を応援するために、過去問について、一問ずつ解いていきたいと思います。<<尚、回答例は小生の見解ですので、誤解誤答・ご不明な点についてはコメントにてご意見を頂きたいと思います。>>


労働衛生工学 第46回

問 1 職場における有害物質の管理に関する以下の設問に答えよ。

1)量-反応関係(Dose - response relationship)とは、どのような関係なのか説明せよ。
冒頭からどう答えようか悩ましい問題ですね。
小生の回答案は
●有害因子が人体に現れる症状について、有害因子の量と症状の強さを表したもの。症状としては、例えば、血中の有害因子濃度、とか、めまいの強さ、とか、単一の症状への影響を取り上げる。通常、有害因子の量が多くなると、症状も大きくなるが、頭打ちをするため、量・反応関係は、S字カーブとなることが多い。 
ここまでかければOKかと思います。時間に余裕があれば、もう少し下記のように追加できますが、加点があるかどうかは不明です( ̄∇ ̄)
●対応する用語して、量-影響関係という言葉があり、こちらは、有害因子の量が大きくなればなるほど、次々と別のより重篤な影響が人体に現れるようになることを示す。
  
  
小問の二つ目は、サービス問題(・_・)で、最近多い、単語記入形の問題。
2)作業環境測定の結果の評価に関する以下の文中のA ~ H に当てはまる語句又は数値を解答欄に記入せよ。
「ある単位作業場所においてA測定のみの 1 日測定を行った。この場合、各測定点の測定値から求めた A B を用いて第一評価値 EA1 及び第二評価値 EA2 を求め、それぞれを C と比較すること により D が決定される。なお、B測定が行われた場合、その測定値が C の 1.5 倍を上回れば、 この単位作業場所は E と判定される。 なお、EA1 はこの単位作業場所において測定される A 測定の濃度のうち、高濃度側から F %に相 当する濃度を推定した値、EA2 はこの単位作業場所における A 測定の濃度の G を推定した値である。 また、A 測定点における濃度の A と B が用いられるのは、単位作業場所における有害物質の濃 度分布をほぼ H 分布とみなせることによる。」
回答は、下記画像をクリック
解H30_1_2.png
作業環境測定士登録で受験されている方なら、簡単(^^)/
小問の(3)は、ちょっとビックリするかも
3)屋内で金属製品の表面を両頭グラインダーを用いて研磨する作業において、発生する粉じんを吸引する ために設置する局所排気装置について、以下の問に答えよ。
① この作業箇所に設置する局所排気装置のフードの設置方法に応じて求められる制御風速[m/s]につ いて説明せよ。
② 図に示すような形状のフードを設置して稼働させたが、この作業場の粉じんについての作業環境測 定の評価結果はあまり向上しなかった。考えられる原因を挙げよ。
グラインダー.png
③ 上記②の結果を改善するために、制御風速以外の対応として考えられる方策について図示するとともに説明せよ
②は実務やっていると、「あるある」なのですが、こんな作業見たこと無いって方も多いかもですね。
ただし、沼野先生の局所排気装置の本で勉強されていれば、ピンと来るはず。回答例も、沼野先生の本を参考に書いています。
IMG_3320.jpg
小生の回答案は
側方(下方)吸引の外付けフードであり、有害因子が金属粉じんであるため、制御風速は1.0m/sである
回転体を有する機械に設ける局排に該当するので制御風速は5.0m/s。
【沼野先生「やさ局排」p131表6.7】
②(いくつか書けますね)
・制御風速が不足している。→ヒントが下に書いてあるし( ̄∇ ̄)
・他の発散源がある。
・フードの向きや形状が、粉じんの発散方向に合致していない。
・粉じんの飛散に伴うフード付近の乱流が、フード開口部近辺の気流の均一性を下げている。
③(上記に対応して)
a)粉塵の発散方向を確認し、フードの取り付け位置を調整する。
b)フード内の気流の不均一性を改善するために、フード形状を奥行きを長くして気流の乱れを吸収するなどの改善を行う。
c)砥石の側面は後方などもカバーできるように、フードの形を変更する。
d)作業場内に飛散し堆積してる粉じんの影響を排除できるよう、作業場内を清掃する。
グラインダー2.png
問1の後半は、後日また。
 
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コメント 4

徳重英樹

初めまして。
神奈川県に在住の徳重と申します。
今回、労働衛生コンサルタント(労働衛生工学)試験準備をしております。ちょまぶさんのブログ?を参考に、焦って勉強しているのですが、各年度の回答ページの閲覧方法を教えて頂きたく。
お手数をおかけしますがご教示ください。
by 徳重英樹 (2021-08-30 18:19) 

ちょまぷ

徳重さん、コメントありがとうございます。
日替わりで、小問を2~3題づつ問題と解答を記載して、毎日数問ずつ読んで頂けるような構成になっております。各年度の設問毎に、ページを問題文と同じページの後半に、回答を記載しております。
試験まで、まだ、十分に日にちがありますので、少しずつ学習するのに、お役に立てれば幸いです。
by ちょまぷ (2021-09-04 08:38) 

H-KEN(エチケン)

こんばんわ。お久しぶりです。
問1 3)① この作業箇所に設置する局所排気装置のフードの設置方法に応じて求められる制御風速[m/s]につ いて説明せよ、に関して。「やさ局排」沼野先生の131~132ページによると、回転体を有する機械に設ける局排(図6・6(b))に該当するので制御風速は5.0m/sと思いますが、ちょまぶ様に検証いただけますと幸いです。

ps)6月頃は問3・4の計算問題が全く出来ませんでしたが、ちょまぶ様のブログのおかでスラスラ計算できて8~9割正解できるまでになりました。引き続き残りの2週間は死ぬ気で頑張ります。
by H-KEN(エチケン) (2023-10-01 20:30) 

ちょまぷ

H-KENさん、間違いの指摘ありがとうございます。ご指摘のとおりですね。修正しておきます。この種のフードは、現場でとてもよく見かけますが、出題された事例は少ないようで、私も間違って覚えていました。
 
筆記試験までまだ2週間ありますが、現業もご多忙のことでしょうから、体調管理にも気を使われて、当日実力が発揮できますようお祈り申しあげます。
by ちょまぷ (2023-10-01 22:09) 

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