労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。
環境計量士の資格から、順番に、労働衛生コンサルタントに繋がったので、環境関連の話題も載せています。
R02労働衛生工学 記述式試験 回答速報③ [労働衛生コンサルタント過去問:労働衛生工学]
労働衛生コンサルタント、労働安全コンサルタントの筆記試験、お疲れ様でした。
受験者の方から、さっそく問題を入手いたしましたので、順番に紹介したいと思います。
今日は問1小問(3)。作業環境測定の基本的内容ですが、 作業環境測定の必須用語 【単位作業】と【層別化】以外は、 作業環境測定の目的を理解していればある程度推測が可能かと思い ます。
(3)作業環境測定を行うには、 測定対象作業場の作業環境の実態を明らかにするために、 測定対象物質や【A】、測定日、測定時間帯。 測定実施方法などを決定する。作業中の労働者全員の【B】、 有害物質の【C】局所排気装置の【D】 などを確認するなどにより、 母集団である環境を作業環境の対象となる区域に【E】を行い、 作業環境測定のために必要な区画である【A】を決定する。また、 測定日は有害物質濃度の【F】を考慮して、 連続する2作業日に設定することが望ましいとされている。
以下、小職の回答案です。
作業環境測定を行うには、 測定対象作業場の作業環境の実態を明らかにするために、 測定対象物質や【A】単位作業場所、測定日、測定時間帯、 測定実施方法などを決定する。作業中の労働者全員の【B】行動範 囲、有害物質の【C】濃度分布、局所排気装置の【D】稼働状況な どを確認するなどにより、 母集団である環境を作業環境の対象となる区域に【E】層別化を行 い、作業環境測定のために必要な区画である【A】単位作業場所を 決定する。また、測定日は有害物質濃度の【F】日間変動を考慮し て、連続する2作業日に設定することが望ましいとされている。
【C】は発散状況・分布状況でも良いかもしれません。
以下に回答の参考にした情報源を記載しておきます。 理解の助けになればと思います。
【参考】
デザインの実務
ここでいう「デザイン」とは、 測定対象作業場の作業環境の実態を明らかにするために当該作業場 の諸条件に即した測定計画を立てることをいい、 その内容としては、生産工程、作業方法、 発散する有害物質の性状その他作業環境を左右する諸因子を検討し て、サンプリングの箇所、サンプリングの時間及び回数、 サンプリングした資料を分析するための前処理の方法、 これを用いる分析機器等について決定することをいいます。
【作業環境測定士試験の過去問】
単位作業場所の設定に当たっては、作業場の区域を、 労働者の行動範囲、 有害物質の分布状況などの判断基準によって層別化を行う。
【作業環境測定ガイドブックより】
作業環境測定における「デザイン」とは, 測定対象作業場の作業環境の実態を明らかにするために, 当該作業場の諸条件に即した測定計画を立てることをいう(昭和 50 年 8 月 1 日 基発第 448 号)。すなわち,デザインでは生産工程,作業方法, 発散する有害物質の性状, その他作業環境を左右する諸因子を検討して,①測定対象物質,② 測定および作業環境管理の対象となる範囲,③測定点,④ サンプリング時間,⑤測定の実施方法,⑥測定日,測定時間帯,⑦ サンプリングおよび分析方法などについて決定する。このように, デザインは作業環境測定の過程において, サンプリングや分析などの技術的な段階に至るうえで重要な意味を もっている。
適切なデザインを行うには,作業環境測定の目的をよく理解し, 作業工程,作業方法,作業場の状況, 労働者の行動範囲および測定対象物質の性質などを熟知しておく必 要がある。したがって,デザインを行う作業環境測定士には, 作業環境に関する基礎的知識,産業中毒学,労働衛生工学, 環境化学分析, 統計学や労働衛生関係法令などに関する幅広い知識や測定技術が要 求される。
小問(4)以降は、明日また。
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