官庁のグリーン調達基準が、更新されたという官報が載りましたので、どんなものか、覗いてみました。令和3年2月19日変更閣議決定、パブコメを実施したのち、令和3年3月22日に告示されています。
 環境物品等の調達の推進に関する基本方針の変更について(環境一八)今回の更新では、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」なども背景に
①方針の部分の改定
②対象品目の追加と、品目ごとの基準の改定
となっています。

 

詳細は、此処に詳しく↓

グリーン購入法.net


 
<<方針の部分の改定 >>

下記、赤字部分が追記されました。
また、地球温暖化は、その予想される影響の大きさや深刻さから見て、人類の生存基盤に関わる問題と認識されており、最も重要な環境問題の一つである。さらに、地球規模での資源・廃棄物制約や海洋プラスチックごみ問題への対応等を図ることも喫緊の課題となっている。このため、地球温暖化対策や資源循環の重要性に鑑み、「地球温暖化対策計画」(平成28年5月13日閣議決定)及び「政府がその事務及び事業に関し温室効果ガスの排出の抑制等のため実行すべき措置について定める計画」(平成28年5月13日閣議決定)並びに「循環型社会形成推進基本計画」(平成30年6月19日閣議決定)等の趣旨を踏まえ、国等は環境物品等を率先して調達する必要がある。

<<対象品目の追加>>
近年は環境負荷の低減を図る観点及び新しい生活様式への対応等から、情報通信技術を活用したテレワークやWeb会議システムの導入による非対面業務への切替が積極的に試みられている。こうした非対面業務への切替に当たっては、物品等の調達総量やエネルギー消費量の増大を招かないよう適切に検討することが重要である。

品目:テレワーク用ライセンス
【判断の基準】
①インターネットを介し、遠隔地において業務が遂行できるシステム用アカウントであること。
【配慮事項】
②テレワークの導入前後における環境負荷低減効果が確認できること。


品目:web会議システム
【判断の基準】
①インターネットを介し、遠隔地間等において会議が行えるシステムであること。
②他の機関と相互に利用可能な会議システムであること。
【配慮事項】
①Web会議システムの導入前後における環境負荷低減効果が確認できること。
②オンライン名刺交換機能が導入できること。

※オンライン名刺交換って、名指ししているところが面白いけど。海外製品に不利な条件だから、逆にガラパゴス化せ~へんかな(笑)

<<品目ごとの改定>>
色々あるけど、眼についたのは、下の二つかな?

 

品目【庁舎等において営業を行う小売業務】

ワンウェイのプラスチック製の買物袋(レジ袋)について、植物由来プラスチック原料の配合率基準値を10%から25%に引き上げ(植物由来プラ配合率については経過措置の設定)
*呼び厚さに係る判断の基準を追加
*単一素材であるなど再生利用のための工夫を判断の基準に追加
*配慮事項に、プラスチック製ごみ袋に係る判断の基準を満たす物品の使用を追加
 
品目【プラスチック製ごみ袋】
植物由来プラスチック配合率(10%以上から25%以上)、再生プラスチック配合率(10%以上から40%以上)の引き上げ(植物由来プラ配合率については経過措置の設定)
*タイプⅠ環境ラベルの活用に係る判断の基準を追加(エコマーク認定基準を満たす又は同等のものであること)
*充填剤の不使用に係る判断の基準を追加


 

品目【飲料自動販売機設置】

*缶・ボトル自販機に係るエネルギー消費効率基準値の追加(1000kWh以下)
*缶・ボトル自販機に係るエネルギー消費効率達成率の引き上げ(省エネ法トップランナー基準の120%)
*自販機本体へのLED照明の使用を判断の基準に追加
*屋内に設置する自販機について、照明の常時消灯を判断の基準に設定(配慮事項からの格上げ)
回収時に使用するプラスチック製ごみ袋は判断の基準を満たしたものであることを配慮事項に設定




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