ジアセチル(別名:2,3-ブタンジオン)による健康障害の防止対策及び労災保険制度の周知について

 

6月7日付の厚労省からの通達が、厚労省の新着情報ページに紹介がありました。

 

個別分野の化学物質対策について → 一番下の「その他」にあります。

ジアセチル(別名:2,3-ブタンジオン)による健康障害の防止対策及び労災保険制度の周知について(令和3年6月7日付け基安化発0607第6号/基補発0607第2号) [118KB]


ジアセチルって、構造式からはそんなに危ないって、感じないけど(CとOだけで、合体したアセトンみたいな構造です。)多量に使う食品香料を製造する事業場で、労災が発生していたんですね。

 

2013年化粧品メーカーのマンダムの研究によると30代から40代の男性に多い汗臭の原因もこのジアセチルであると報告されました。

世界初!ミドル脂臭の原因物質「ジアセチル」を独自の手法で特定



 

閉塞性肺疾患というのは、最近では、COPDという名称で、喫煙が主な原因となる生活習慣病として知られるようになった疾病です。

 

こういう化合物そのものが試験には出ないと思いますが、通達内の

「ジアセチルの危険性有害性、ばく露防止対策について改めて周知いただくとともに、労働安全衛生法令に基づくリスクアセスメント、リスクアセスメントの結果の労働者への周知リスク低減措置の実施を改めて徹底いただきますよう指導方お願いします。リスクアセスメントの結果、ジアセチルのばく露のおそれが認められる場合は、ジアセチルのさらなる濃度低減措置を講じていただくとともに、十分な濃度低減措置が講じられるまでの間、有機ガス用防毒マスクの着用を徹底いただきますよう会員事業場への指導」の部分は、

 

①化学物質の危険有害性を周知し、

②リスクアセスメントを行って、

③結果を従業員に周知し、

④リスク低減措置の実施=ばく露低減措置の実施

を行うこと。

 

ばく露の恐れがある場合は、

更なるばく露低減措置を行うと共に

緊急措置として、個人用保護具の着用を徹底すること

 

という、典型的なパターンが読み取れますので、

労働衛生工学の記述式試験でも、保健衛生の記述式試験でも、良く出題される部分だと思います。

 

是非、参考にしてください。


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