労働衛生コンサルタントの筆記試験を受験される方を応援するために、過去問について、一問ずつ解いていきたいと思います。<<尚、回答例は小生の見解ですので、誤解誤答についてはコメントにてご意見を頂ければと思います。>>


労働衛生工学 第45回(平成29年) 昨日の続きで 問4の後半です。


 

問4 局所排気装置の基本事項について以下の設問に答えよ。計算は有効数字3桁で行い、解答は有効数字2桁で答えよ。 


3)図3は局所排気装置のファンの静圧Ps と風量Q の関係を表したファンの特性曲線を示したものである。局所排気装置の設計値が風量Q は50.0 m3/min、静圧Ps は250 Pa であったとして、次の①~④に答えよ。





① 設計値で稼動させるには、ファンの回転数をn A、n B、n C[rpm]のどれを選択したらよいか答えよ。


答えは下図のように、風量50m3/分と静圧250Paの交点となります。

ファン回転数は、nB[rpm]を選ぶことになります。



② この局所排気装置のダクト系の静圧Ps と風量Q の関係を表す特性曲線(抵抗曲線、静圧曲線ともいう。)を表す式として次のイ~ハのうち正しいものを選択し、記号で答えよ。ただし、k は定数とする。



過去問にも何度も出ていますが、ダクト系の静圧Psは、風量Qの二乗に比例します。

答えは(ロ)ですね。


③上記②の定数k の値を求めよ。また、風量Q が0~ 60.0 m3/min の範囲でダクト系の特性曲線の静圧Ps を求めて、解答を解答用紙の表に記入せよ。





風量50m3/分の時に、静圧250Paなので、

250=k×(50×50)→k=0.10となります。


これをつかって表を埋めます。

Q=0  →Ps=0

Q=10 →Ps=10

Q=20 →Ps=40

Q=30 →Ps=90

Q=40 →Ps=160

Q=50 →Ps=250

Q=60 →Ps=360


図にプロットすると下図オレンジの★のようになります。次の問題で使います(^▽^)/


④上記③のダクト系の特性曲線を解答用紙の図3に記入し、ファンの回転数をn B [rpm]から増加させたときのファンの特性曲線がn A [rpm]かn C [rpm]かのどちらになるかを判定し、判定した回転数での動作点を解答用紙の同図上に◎印で示せ。


回転数を上げると、風量が増えるのは容易に想像が付きますね。また、風量が増えた分、静圧も増えるので

二重丸の位置は、だいたい下図の様な感じ。

但し、上記の問③から求まった二次曲線をnAの曲線との交点になります。





この年の問4は前半、頭を悩ませましたが、後半は単純な問題だったように感じます。




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