労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。
環境計量士の資格から、順番に、労働衛生コンサルタントに繋がったので、環境関連の話題も載せています。
労働衛生工学過去問(R01-1-3) [労働衛生コンサルタント過去問:労働衛生工学]
労働衛生コンサルタントの筆記試験を受験される方を応援するために、過去問について、一問ずつ解いていきたいと思います。<<尚、回答例は小生の見解ですので、誤解誤答・ご不明な点についてはコメントにてご意見を頂きたいと思います。>>
衛生工学 R01
問 1 労働環境における有害物質に関する以下の設問に答えよ。(問5)
5)以下の災害事例について、発生を防止するための対策を四つ記せ。 |
作業者 X、Y、Z の3名は、漬物の製造を行う事業場にあるしょう油貯蔵タンク内の水洗い清掃を行うことになった。このしょう油貯蔵タンクは、高さ 1.7 m、直径 1.6 m の円筒の形状をしており、その上部には内径 45 cm の蓋、しょう油注入口及び空気弁(脱気口・直径6cm)が付いている。
作業者 X がまず、しょう油貯蔵タンクの上部にある蓋を取りはずして、足から中に入った。このとき作業者 Y がタンクの外側から「しょう油はどれくらい残っているか。」と問いかけたところ、返事がないので、蓋から中をのぞいたところ X が倒れていた。Y が X を救出するため同様にタンクの内部に立ち入ったところ、同じようにタンクの内部で倒れてしまった。Z がそれを発見し、通報した。 |
こういう問題が、出題されるとは思っていなかったので、びっくりしましたが、事業所で安全担当とかしていると、労災の原因を分析して対策を考えるのには慣れているので(それほど、労災が多いのも問題ですが(汗))、ラッキーかもしれません。逆に、作業環境測定士登録で受験されている方は、戸惑うかもしれませんね。
タンク内部ということで、酸欠か、有毒ガスか、が原因といことが、ピンときますが、しょう油の発酵って、硫化水素出たっけ・・・酸欠作業場所に該当するかどうか?とか、いろいろと気にはなります。
但し、試験の回答としては、直前の問題(4)の④で解答したリスク対策の順番を覚えていれば、その順に沿って、ひとつづつ対策を考えれば、4つ以上思い付くと思います。
小生の回答例 4つで書き足りないくらい思いつきましたが(笑)
自動洗浄など、タンク内に入らず洗浄できるように改造 |
給排気設備の設置と、内部の液を抜き後自動的に外気を送り込むシークエンスとしておく |
内部に酸素濃度計を設置し、ハッチに酸素濃度が低い時にはロックが解除されないインタロックを設置する。
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作業前に、酸素濃度を測るルールとし、酸欠作業教育を行い、緊急時の手順も決めておく。 |
送気マスク型の呼吸用保護具を備え付け、着用するルールとする |
実は、よく似た事例が「職場の安全サイト」に載っていたりします。
こっちの事例は、「もろみ製造工程」ですが(笑)
問2は、後日。
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