労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。
環境計量士の資格から、順番に、労働衛生コンサルタントに繋がったので、環境関連の話題も載せています。
個人サンプリング法と個人ばく露測定 [作業環境測定士]
日測協の機関紙【作業環境】の7月号に、個人サンプリング法についての解説が載っていたのでご紹介します。
<<(公社)日測協 副会長 飛鳥様の記事より>>
1)個人サンプリング法は、個人ばく露測定と似ているが、異なるものであること
※ここは、判りにくいですよね~
技術的検討を行った際に、
『個人サンプリング法は、固定点のサンプリング方式から、作業者の呼吸域に設置した移動式のサンプラーを用いた移動方式に変わること以外は、作業場所の気中濃度を測定し、その結果を用いて単位作業場所の空気環境を評価し、その結果を第一~第三管理区分に区分して、第一管理区分以外となった場合にはそれぞれ所要の措置を講じて作業環境の改善を行うための測定であり、背景の理論も現在のA,B測定と全く同じ考え方である』と、記載されていて、スッキリしました。
固定点 | A測定 | 6m以内の縦横の線の交点を5点 |
個人サンプリング法 | C測定 | 5人、あるいは、2時間を超える反復作業を5回 |
固定点 | B測定 | 発散源に近接する場所 10分間測定 |
個人サンプリング法 | D測定 | 発散源に近接する場所での作業者 15分間測定 |
2)個人サンプリング法導入の目的
作業者の動きに応じて移動する採取機器(サンプラー)を用いるほうが、作業環境評価がより適切に行えるのではないかと考えられる作業場所を評価するため。
※どんな場所?でしょうか?
分かり易いのは、「個人サンプリング法」を用いる測定の対象となる場所ですね。
1)低濃度管理物質の取り扱い業務に関わる測定
管理濃度0.05mg/m3以下の特化物と鉛ですね。
ベリリウムおよびその化合物、インジウム化合物、オルトフタロジニトリル、カドミウムおよびその化合物、クロム酸およびその塩、5酸化バナジウム、コバルトおよびその無機化合物、3,3'ジクロロ4,4'ジアミノジフェニルメタン、重クロム酸及びその塩、水銀およびその無機化合物、トリレンジイソシアネート、砒素およびその化合物、マンガンおよびその化合物、と、鉛 |
2)塗装作業等有機溶剤等の発生源の場所が一定しない作業にかかる作業場
こちらは、理解しやすいですね。
作業環境測定士の受験準備講習がweb講習(Zoom)で参加できるみたいですよ [作業環境測定士]
作業環境測定士の試験は、
第一種作業環境測定士試験:
令和2年8月19日(水)・20日(木)
令和2年8月19日(水)・20日(木)
第二種作業環境測定士試験:
令和2年8月19日(水)
(郵送の場合は、6月19日(金)の消印のあるものまで有効)
令和2年8月19日(水)
受験の受付期間は、
令和2年5月22日(金)~6月19日(金)(郵送の場合は、6月19日(金)の消印のあるものまで有効)
となっています。
新型コロナの影響で、受験準備講習はZoomでも参加できるようになっています。
これは、参加者にとっては嬉しい変化ですね。(特に、地方の方は)
事業所の現場で衛生管理者を長くやっている方の中には、ノールックで一発勝負される猛者もいらっしゃるようですが、受験料も安くないし、その後の実務にもお役に立つと思いますので
受講される方も多いようです。
今年は、6月23日から開始されます。
申込の〆切は、受講の10日前まで、定員になり次第〆切だそうですので、
受講される方は、講案内 [309KB]を参考にお急ぎください。
日程表
時間は、9:30~16:30。
以下、日測協のページから
作業環境測定士試験受験準備講習
第一種作業環境測定士試験、第二種作業環境測定士試験に合わせて講習を開催し、実践的演習を行います。
※大阪会場および東京会場において実施予定である受験準備講習は、新型コロナウイルスまん延防止のため、
web講習に変更し実施することといたしました。
web講習は、Zoomにより当日リアルタイムで開催する講習をご自宅や職場から受講していただく形式です。
開催地域にとらわれず、ご都合のよい日程での受講が可能になりました。
詳細は受講案内 [309KB]をご覧ください。皆様のお申し込みをお待ちしております。
私は、環境計量士の資格を使って試験免除講習のみで取得しましたので、
準備講習の有難さは、実感していないので、これ以上のコメントはできませんが、
受験を志している方は、頑張ってくださいね。