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労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
 
労働衛生工学(記述式)過去問【更新】R04分追加完了
健康管理(記述式)過去問R03分まで[R04分連載開始]
 
労働衛生工学:記述式の出題ポイント 索引【更新】
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事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。

 
口述試験:衛生工学の情報のまとめ(クリックすると開きます)
環境計量士の資格から、順番に、労働衛生コンサルタントに繋がったので、環境関連の話題も載せています。

R02労働衛生工学 記述式試験 回答速報⑦ [労働衛生コンサルタント過去問:労働衛生工学]

労働衛生コンサルタント、労働安全コンサルタントの筆記試験、お疲れ様でした。
受験者の方から問題を入手いたしましたので、順番に紹介しています。
 
一日空いてしまいましたが、今日から問4に取り掛かります。局所排気装置計算書の設計問題です。今年は、意地の悪いひねりはありませんでしたが、例年より設問数が多かったように思います。 
【問題】問R0204a.jpg

問4 図1に示した系統線図の局所排気装置について以下の設問に答えよ。ただし、フード1から排気口までを主ダクト系列、フード2から主ダクトとの合流部までを枝ダクト系列とする。
(1)次の①~⑦に示した設計条件および主ダクト系列の局所排気装置計算書に記載した数値を基に計算を行い、回答用紙の主ダクト系列の局所排気装置計算書の空欄にその計算結果を記入せよ。計算は、有効数字3桁で行い、回答用紙の解答欄(空欄)には有効数字3桁(4桁目は切り捨て)で解答を記入せよ。なお、ダクトは円形のダクトとし、空気密度は1.2Kg/m3とする。
①フード1の排風量は72.0m3/分とする。
②直線ダクトの圧力損失係数の計算には、次式を用いること。
  直線ダクトの圧力損失係数=0.02×ダクト量L[m]÷ダクト直径D[m]
③フード2の排風量は、13.1m/分とする。
 なお、主ダクト系列と枝ダクト系列の合流部での静圧バランスがとられているものとする。
④合流部(図の4-5番地)の主ダクト系列側の圧力損失は、主ダクト系列側の合流前の速度圧に比例するものとする。合流ダクトの静圧の記入欄には合流後の静圧の値を記入すること。
⑤拡大ダクト(図の5-6番地)の圧力損失は拡大前後の速度圧の差に比例するものとする。拡大ダクトの静圧の記入欄には、拡大後の静圧の値を記入すること。
⑥空気清浄装置の圧力損失は速度圧に比例するものとする。まt、定格排風量が80m3/分のときの圧力損失を100Paとする。
⑦排気口はルーバー型排気口(開口比(a/A)は0.7)で、その圧力損失は排気口のルーバーのあいだを通り抜ける気流の速度圧に比例するものとする。ただし、aはルーバーの隙間の総面積、Aは排気口断面積(拡大後のダクト断面積に等しい)である。なお、排気口の搬送速度と速度圧の欄は、ルーバーの間を通り抜ける気流の速度と速度圧を記入すること。


【解答の進め方・回答案】
記載された設備諸元に基づいて、排風量・速度圧・圧損係数などを求めてから、表の計算に取り掛かります。計算は有効数字3桁で計算し4桁目切り捨てています。 e3は10^3=1000の意味です。計算は有効数字3桁で計算し4桁目切り捨てています。
 
①フード1の排風量は72.0m3/分とする。
フート1の断面積から、搬送速度と速度圧を求めます。
  搬送速度=72.0m3/分÷0.0314m2÷60=38.2m/秒
  速度圧=排風量の二乗[×]1.2/2=38.2×38.2×0.6=875Pa
 
②直線ダクトの圧力損失係数の計算には、次式を用いること。
  直線ダクトの圧力損失係数=0.02×ダクト量L[m]÷ダクト直径D[m]
番地1-2 0.02×ダクト長(L=3.0m)÷ダクト直径(0.200m)=0.300
番地3-4 0.02×ダクト長(L=15.0m)÷ダクト直径(0.200m)=1.50
番地9-10 0.02×ダクト長(L=1.00m)÷ダクト直径(0.250m)=0.08
番地11-12 0.02×ダクト長(L=10.0m)÷ダクト直径(0.250m)=0.80
 
③フード2の排風量は、13.1m/分とする。
 なお、主ダクト系列と枝ダクト系列の合流部での静圧バランスがとられているものとする。
番地4-5の合流後の搬送速度と速度圧を求めます。
  搬送速度=85.1m3/分÷0.0415m2÷60=34.1m/秒
  速度圧=排風量の二乗[×]1.2/2=34.1×34.1×0.6=697Pa
 
④合流部(図の4-5番地)の主ダクト系列側の圧力損失は、主ダクト系列側の合流前の速度圧に比例するものとする。合流ダクトの静圧の記入欄には合流後の静圧の値を記入すること。
  合流前:速度圧=875Pa、圧力損失係数0.20(表から)→部分圧力損失=175Pa
  合流後は速度圧=697Paと3-4番地までの累計圧損を用いて静圧を計算します(後述→明日のパートです)。
 
⑤拡大ダクト(図の5-6番地)の圧力損失は拡大前後の速度圧の差に比例するものとする。拡大ダクトの静圧の記入欄には、拡大後の静圧の値を記入すること。
番地5-6の拡大後の搬送速度と速度圧を求めます。
  搬送速度=85.1m3/分÷0.0490m2÷60=28.9m/秒
  速度圧=排風量の二乗[×]1.2/2=28.9×28.9×0.6=501m/s
拡大前後の速度圧差で、拡大部分の部分圧力損失を計算します。
  拡大前の速度圧=697Pa、拡大後の速度圧=501→その差196Pa
  圧力損失係数0.58(表から)→部分圧力損失=196×0.58=113Pa
 
⑥空気清浄装置の圧力損失は速度圧に比例するものとする。また定格排風量が80m3/分のときの圧力損失を100Paとする。
速度圧は排風量の二乗に比例するので、排風量85.1m/minの時は、
 100Pa[×](85.1の二乗)/(80の二乗)=113Pa
(拡大ダクトの圧力損失と同じ値でビックリ!)
 
⑦排気口はルーバー型排気口(開口比(a/A)は0.7)で、その圧力損失は排気口のルーバーのあいだを通り抜ける気流の速度圧に比例するものとする。ただし、aはルーバーの隙間の総面積、Aは排気口断面積(拡大後のダクト断面積に等しい)である。なお、排気口の搬送速度と速度圧の欄は、ルーバーの間を通り抜ける気流の速度と速度圧を記入すること。
ルーバーの開口比は0.7なので、搬送速度は1/0.7倍。したがって速度圧は、(1/0.7)の二乗倍になります。
 搬送速度=85.1/(0.049÷0.7)/60=41.4m3/秒、
 速度圧=0.6×41.4×41.4=1028=1.02×10e3 (Pa)
 圧力損失係数=1.5(表から)を用いて、部分圧力損失=1.53 ×10e3 (Pa)
 
以上の結果を表に書き込んだのが、下記。

局所排気装置計算書①

問R0204a1.jpg


問4表計算の結果以降は、また明日。

 

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やはり、沼野先生の本を隅々まで勉強しないといけませんね。


局排設計教室.jpeg



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