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労働衛生工学過去問(H27-4-2) [労働衛生コンサルタント過去問:労働衛生工学]

H27年実施の問4の二日目。

問4:有機溶剤を使用する作業場に設置された囲い式フード、吸引ダクト、ファン排気ダクト、および、排気口で構成される局所排気装置(ダクトはすべて円形で、直径は0.20mとする)に、空気清浄機を追加設置する場合について、以下の設問に答えよ。


H27toi4zu1.jpg





小問(2)吸着法を利用した空気清浄機を追加設置する場合について、次の問に答えよ。
なお、空気清浄機を流れる空気の排風量は、設問(1)の既設の局所排気装置の排風量と同じとする。
 
①設問(1)の囲い式フードを用いて、有機溶剤を取り扱い作業による有機溶剤の一ヶ月あたりの総排出量を求めよ。
なお、有機溶剤を取り扱う作業の一日の作業時間は4時間、一ヶ月の作業日数を20日とする。
 
②上記①の結果をもとに、吸着法として吸着剤に活性炭を用いた吸着層(活性炭吸着層)の交換期間を一ヶ月に一回とするとき、必要な活性炭量を求めよ。
なお、この有機溶剤に対する活性炭の保持容量(活性炭重量に対する吸着できる有機溶剤の重量)は25%とする。
 
③活性炭吸着層の活性炭の充填密度を0.5g/cm3とするとき、活性炭吸着層の体積を求めよ
 
④活性炭吸着層に活性炭がないとした場合の平均速度(空塔速度)を0.4m3/sとするとき、活性炭吸着層の断面積を求めよ。
 
⑤活性炭吸着層の長さを求めよ
 
⑥活性炭吸着層1.0mあたりの圧力損失を500Paとしたとき、この活性炭吸着層全体の圧力損失を求めよ。
 
回答例
小問(1)で計算した、時間あたりの有機溶剤の量710g/時、排風量28.8m3/分を使います。
 
①710g×4時間×20日=56.8Kg/月 答え:57Kg
  
②活性炭重量の25%が56.8Kg/月なので、56.8×4=227.2Kg
     答え:230Kg
 
③活性炭の充填密度0.5g/cm3→Kg/m3に置き換えて、0.46m3
 
④排風量28.8m3/分なので、28.8m3/分÷60秒÷0.4m3/秒=1.2m2
 
⑤活性炭吸着層の長さ=体積/断面積=0.46÷1.2=0.38m
 
⑥活性炭吸着層の長さ0.38×1mあたりの圧力損失=190Pa
 
各設問がヒントになっているので、素直に解けばOK。


活性炭吸着層の大きさが、ドラム缶2本分~3本分になっています。
断面積0.38m2は、半径0.35m→直径70cmなので、イメージ出来るかと思います。
 
意外に、大きな吸着槽が必要になると感じた方も多いかと思います。
私は、実物を見たことがあるとピンときました。
但し、毎月交換するのは、作業もコストも大変なので、有機溶剤の蒸発量を減らす工夫が必要になります。

 

明日は、問4の残り(3)(4)を解いていきます。

 

 

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