労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。
環境計量士の資格から、順番に、労働衛生コンサルタントに繋がったので、環境関連の話題も載せています。
PFOAと他1物質が第一種特定化学物質に指定 [法令・通達情報※環境関係]
「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が本日4月16日(金)に閣議決定されました
残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約第9回締約国会合(平成31年4月~令和元年5月)において、新たな廃絶対象物質が決定されたことを踏まえ、以下の2物質が第一種特定化学物質に指定されています。
①2・2・2―トリクロロ―1―(2―クロロフェニル)―1―(4―クロロフェニル)エタノール)」(殺虫剤に使用)
②「PFOA又はその塩」(撥水剤等に使用)
PFOAについては、
A) 「PFOA又はその塩」 が使用されている場合に輸入することができない製品として、撥水剤等の13種類の製品を指定
B「PFOA又はその塩」が使用されている消火器、消火器用消火薬剤及び泡消火薬剤について、取り扱い時の技術上の基準を国が定める
#労働衛生コンサルタント,#口述試験,#試験対策,#労働衛生工学
地球をめぐる不都合な物質 拡散する化学物質がもたらすもの (ブルーバックス)
- 作者: 日本環境化学会
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/06/20
- メディア: 新書
無くそうフードロス「mottECO普及啓発資材の公表」 [法令・通達情報※環境関係]
mottECO普及啓発資材の公表について
https://www.env.go.jp/press/109486.html
食べ残しの持ち帰りに関する注意事項や認知の向上、食品ロス削減に向けた普及啓発に是非ご活用くだい。とのことです。
https://www.env.go.jp/press/109486.html
食べ残しの持ち帰りに関する注意事項や認知の向上、食品ロス削減に向けた普及啓発に是非ご活用くだい。とのことです。
フードロスの削減には、協力したいと思いますし、アメリカでは、我々がお世話になるようなお店はだいたいどこでも、ドギーバックを用意してくれるので、日本にもそういう文化が根付くのかどうか、興味がありますね。
以下、環境省のHPからです。
環境省は、New ドギーバッグアイデアコンテストを開催し、令和2年10 月に、飲食店での食べ残しの持ち帰り行為の新たな名称として「mottECO(もってこ)」を選定しました。この度、自治体の皆様、飲食店の皆様等が様々な場面で利用いただける「mottECO(もってこ)」に関するポスター、ステッカー等の啓発資材を作成し、環境省のHP からダウンロードいただけるようにしました。
お店などで使用する際には、また、ロゴマークや啓発資材のご利用の際には使用申請書にご記入のうえで、メールにてお送りください。mottECO ロゴ・啓発資材使用申請書
以下、環境省のHPからです。
環境省は、New ドギーバッグアイデアコンテストを開催し、令和2年10 月に、飲食店での食べ残しの持ち帰り行為の新たな名称として「mottECO(もってこ)」を選定しました。この度、自治体の皆様、飲食店の皆様等が様々な場面で利用いただける「mottECO(もってこ)」に関するポスター、ステッカー等の啓発資材を作成し、環境省のHP からダウンロードいただけるようにしました。
お店などで使用する際には、また、ロゴマークや啓発資材のご利用の際には使用申請書にご記入のうえで、メールにてお送りください。mottECO ロゴ・啓発資材使用申請書
となっています。
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「地下水保全」ガイドライン 第二版が公開されました [法令・通達情報※環境関係]
「地下水保全」ガイドライン~地下水保全と持続可能な地下水利用のために~
3.パートナーシップの強化
7.環境技術・手法の開発普及
ガイドライン(第二版)と事例集(第二版)が公開されました。
水循環基本法の三つの柱、9つの重点課題を踏まえて改定されています。
三つの柱
「流域マネジメントによる水循環イノベーション 」
「健全な水循環への取組を通じた安全 ・安心な社会の実現」
「次世代への健全な水循環による豊かな社会の継承 」
② 貯留・涵養機能の維持及び向上
③ 水の適正かつ有効な利用の促進等
④ 健全な水循環に関する教育の推進等
⑤ 民間団体等の自発的な活動を促進するための措置
⑥ 水循環施策の策定及び実施に必要な調査の実施
⑦ 科学技術の振興
⑧ 国際的な連携の確保及び国際協力の推進
⑨ 水循環に関わる人材の育成
「健全な水循環への取組を通じた安全 ・安心な社会の実現」
「次世代への健全な水循環による豊かな社会の継承 」
政府が総合的かつ計画的に講ずべき9つの重点施策分野
① 流域連携の推進等 ー流域の総合的かつ一体的な管理の枠組みー② 貯留・涵養機能の維持及び向上
③ 水の適正かつ有効な利用の促進等
④ 健全な水循環に関する教育の推進等
⑤ 民間団体等の自発的な活動を促進するための措置
⑥ 水循環施策の策定及び実施に必要な調査の実施
⑦ 科学技術の振興
⑧ 国際的な連携の確保及び国際協力の推進
⑨ 水循環に関わる人材の育成
改正ポイントは8つあるということで、かなりのボリュームになっています。
1.地域循環共生圏の創造
• 各地域が自立・分散型の社会を形成しつつ、地域資源等を補完し支え合う「地域循環共生圏」の創造を目指す
• 地下水の保全や回復を進めるとともに環境施策をきっかけとした地域の社会・経済の活性化(環境・経済・社会の統合的向上)
• 地下水の保全や回復を進めるとともに環境施策をきっかけとした地域の社会・経済の活性化(環境・経済・社会の統合的向上)
2.地下水域の一体的な統合管理
• 地下水域を単位とした一体的な地下水管理の推進
• 「地下水ガバナンスの概念」を活用した統合的な地下水保全管理体制の構築
• 「地下水ガバナンスの概念」を活用した統合的な地下水保全管理体制の構築
3.パートナーシップの強化
• 住民、事業者、関連団体などの地下水保全に関する地域の関係者の参加・協力
• 人材交流などの地下水の保全と利用に関する支援の推進
• 民間団体等による自発的な地下水保全活動の促進
• 人材交流などの地下水の保全と利用に関する支援の推進
• 民間団体等による自発的な地下水保全活動の促進
4.人材育成と次世代への継承
• 地下水保全や持続可能な地下水利用に関する施策に精通した人材育成
• 住民の地下水保全施策に対する理解の醸成
• 共有資源である地下水と水文化の次世代への継承
• 地下水保全や持続可能な地下水利用に関する施策に精通した人材育成
• 住民の地下水保全施策に対する理解の醸成
• 共有資源である地下水と水文化の次世代への継承
5.環境リスクへの対応
• 気候変動や社会構造の変化に対応した環境リスクの管理
• 地下水の水質悪化、地下水位の低下や湧水量の減少、地盤沈下などの環境リスクへの対応強化
• 地下水実態把握と調査・モニタリングによる監視体制の強化
• 地下水の水質悪化、地下水位の低下や湧水量の減少、地盤沈下などの環境リスクへの対応強化
• 地下水実態把握と調査・モニタリングによる監視体制の強化
6.涵養域の保全と管理
• 地域の共有資源である地下水における健全な水循環の維持・回復と持続可能な地下水利用の促進
• 地下水保全・利用に関する先進地域の事例の活用推進
• 地下水涵養域の保全管理体制の強化
• 地下水保全・利用に関する先進地域の事例の活用推進
• 地下水涵養域の保全管理体制の強化
7.環境技術・手法の開発普及
• 人工衛星の監視技術など環境技術の活用
• 地中熱利用による気候変動対策技術の普及促進
• 非常時地下水利用システムの紹介
• 地中熱利用による気候変動対策技術の普及促進
• 非常時地下水利用システムの紹介
8.災害時の地下水利用と保全
• 災害時の緊急水源としての地下水利用
• 渇水時の地下水利用と地盤沈下防止
• 災害時の地下水利用における適正な地下水管理手法の開発
• 災害時の緊急水源としての地下水利用
• 渇水時の地下水利用と地盤沈下防止
• 災害時の地下水利用における適正な地下水管理手法の開発
事例集も、新規に追加されたのは22件、標記の趣旨でのこりの18件も改訂されており、充実した内容のようです。
事例は、大項目・小項目ごとに整理されて分かり易くなっています。
かなりの大作ですが、気になる事例をいくつか読むことでも、良い勉強になると思いますので、少しずつ丁寧に読んでみようと思います。
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リサイクル文化(16): 特集:都市における節水・水循環利用の実践
- 作者: リサイクル文化編集グループ
- 出版社/メーカー: (株)リサイクル文化社
- 発売日: 2020/08/27
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タグ:地下水涵養
R3/4/1付の土壌汚染対策法の一部改正の施行について [法令・通達情報※環境関係]
アスベスト関連の大防法改正がインパクトがあるので、 忘れがちですが、令和2年4月2日土壌汚染対策法施行規則の一部が改正されています。このうち、令和3年4月1日よりカドミウム及びその化合物、 トリクロロエチレンの基準値の変更が施行されます。http://www.env.go.jp/press/107650.html
4月1日に土壌汚染対策法のカドミウム・ トリクロロエチレンの基準値の見直しが施行されますので、 以降新たな調査契機等があった場合には、 この見直し後の基準が適用されることになります。
一方、基準見直しの施行前から行われて いる土壌汚染対策法に基づく調査 や措置については、見直し前の基準 が適用されます。
具体的な数値は以下の表の通りで、カドミウム・ トリクロロエチレンともに規制が強化されました。
具体的な数値は以下の表の通りで、カドミウム・
カドミウム及びその化合物 | 旧 → 新 |
土壌溶出量基準
|
0.01mg/L → 0.003mg/L |
第二溶出量基準 | 0.03mg/L → 0.009mg/L |
含有量基準 | 150mg/L → 45mg/L |
地下水基準 | 0.01mg/L → 0.003mg/L |
トリクロロエチレン | 旧 → 新 |
土壌溶出量基準
|
0.03mg/L → 0.01mg/L |
第二溶出量基準 | 0.3mg/L → 0.1mg/L |
含有量基準 | ------------- |
地下水基準 | 0.03mg/L → 0.01mg/L |
官庁のグリーン調達基準が改正されましたよ [法令・通達情報※環境関係]
官庁のグリーン調達基準が、更新されたという官報が載りましたので、どんなものか、覗いてみました。令和3年2月19日変更閣議決定、パブコメを実施したのち、令和3年3月22日に告示されています。
環境物品等の調達の推進に関する基本方針の変更について(環境一八)今回の更新では、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」なども背景に
①方針の部分の改定
②対象品目の追加と、品目ごとの基準の改定
となっています。
環境物品等の調達の推進に関する基本方針の変更について(環境一八)今回の更新では、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」なども背景に
①方針の部分の改定
②対象品目の追加と、品目ごとの基準の改定
となっています。
詳細は、此処に詳しく↓
<<方針の部分の改定 >>
下記、赤字部分が追記されました。
また、地球温暖化は、その予想される影響の大きさや深刻さから見て、人類の生存基盤に関わる問題と認識されており、最も重要な環境問題の一つである。さらに、地球規模での資源・廃棄物制約や海洋プラスチックごみ問題への対応等を図ることも喫緊の課題となっている。このため、地球温暖化対策や資源循環の重要性に鑑み、「地球温暖化対策計画」(平成28年5月13日閣議決定)及び「政府がその事務及び事業に関し温室効果ガスの排出の抑制等のため実行すべき措置について定める計画」(平成28年5月13日閣議決定)並びに「循環型社会形成推進基本計画」(平成30年6月19日閣議決定)等の趣旨を踏まえ、国等は環境物品等を率先して調達する必要がある。
<<対象品目の追加>>
近年は環境負荷の低減を図る観点及び新しい生活様式への対応等から、情報通信技術を活用したテレワークやWeb会議システムの導入による非対面業務への切替が積極的に試みられている。こうした非対面業務への切替に当たっては、物品等の調達総量やエネルギー消費量の増大を招かないよう適切に検討することが重要である。
品目:テレワーク用ライセンス
【判断の基準】
①インターネットを介し、遠隔地において業務が遂行できるシステム用アカウントであること。
【配慮事項】
②テレワークの導入前後における環境負荷低減効果が確認できること。
品目:web会議システム
【判断の基準】
①インターネットを介し、遠隔地間等において会議が行えるシステムであること。
②他の機関と相互に利用可能な会議システムであること。
【配慮事項】
①Web会議システムの導入前後における環境負荷低減効果が確認できること。
②オンライン名刺交換機能が導入できること。
※オンライン名刺交換って、名指ししているところが面白いけど。海外製品に不利な条件だから、逆にガラパゴス化せ~へんかな(笑)
<<品目ごとの改定>>
色々あるけど、眼についたのは、下の二つかな?
<<対象品目の追加>>
近年は環境負荷の低減を図る観点及び新しい生活様式への対応等から、情報通信技術を活用したテレワークやWeb会議システムの導入による非対面業務への切替が積極的に試みられている。こうした非対面業務への切替に当たっては、物品等の調達総量やエネルギー消費量の増大を招かないよう適切に検討することが重要である。
品目:テレワーク用ライセンス
【判断の基準】
①インターネットを介し、遠隔地において業務が遂行できるシステム用アカウントであること。
【配慮事項】
②テレワークの導入前後における環境負荷低減効果が確認できること。
品目:web会議システム
【判断の基準】
①インターネットを介し、遠隔地間等において会議が行えるシステムであること。
②他の機関と相互に利用可能な会議システムであること。
【配慮事項】
①Web会議システムの導入前後における環境負荷低減効果が確認できること。
②オンライン名刺交換機能が導入できること。
※オンライン名刺交換って、名指ししているところが面白いけど。海外製品に不利な条件だから、逆にガラパゴス化せ~へんかな(笑)
<<品目ごとの改定>>
色々あるけど、眼についたのは、下の二つかな?
品目【庁舎等において営業を行う小売業務】
*ワンウェイのプラスチック製の買物袋(レジ袋)について、植物由来プラスチック原料の配合率基準値を10%から25%に引き上げ(植物由来プラ配合率については経過措置の設定)
*呼び厚さに係る判断の基準を追加
*単一素材であるなど再生利用のための工夫を判断の基準に追加
*配慮事項に、プラスチック製ごみ袋に係る判断の基準を満たす物品の使用を追加
品目【プラスチック製ごみ袋】
*植物由来プラスチック配合率(10%以上から25%以上)、再生プラスチック配合率(10%以上から40%以上)の引き上げ(植物由来プラ配合率については経過措置の設定)
*タイプⅠ環境ラベルの活用に係る判断の基準を追加(エコマーク認定基準を満たす又は同等のものであること)
*充填剤の不使用に係る判断の基準を追加
*呼び厚さに係る判断の基準を追加
*単一素材であるなど再生利用のための工夫を判断の基準に追加
*配慮事項に、プラスチック製ごみ袋に係る判断の基準を満たす物品の使用を追加
品目【プラスチック製ごみ袋】
*植物由来プラスチック配合率(10%以上から25%以上)、再生プラスチック配合率(10%以上から40%以上)の引き上げ(植物由来プラ配合率については経過措置の設定)
*タイプⅠ環境ラベルの活用に係る判断の基準を追加(エコマーク認定基準を満たす又は同等のものであること)
*充填剤の不使用に係る判断の基準を追加
品目【飲料自動販売機設置】
*缶・ボトル自販機に係るエネルギー消費効率基準値の追加(1000kWh以下)
*缶・ボトル自販機に係るエネルギー消費効率達成率の引き上げ(省エネ法トップランナー基準の120%)
*自販機本体へのLED照明の使用を判断の基準に追加
*屋内に設置する自販機について、照明の常時消灯を判断の基準に設定(配慮事項からの格上げ)
*回収時に使用するプラスチック製ごみ袋は判断の基準を満たしたものであることを配慮事項に設定
*缶・ボトル自販機に係るエネルギー消費効率達成率の引き上げ(省エネ法トップランナー基準の120%)
*自販機本体へのLED照明の使用を判断の基準に追加
*屋内に設置する自販機について、照明の常時消灯を判断の基準に設定(配慮事項からの格上げ)
*回収時に使用するプラスチック製ごみ袋は判断の基準を満たしたものであることを配慮事項に設定
#労働衛生コンサルタント,#口述試験,#試験対策,#労働衛生工学
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