事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。
労働衛生コンサルタント試験:過去問「健康管理」令和4年度(6) [労働衛生コンサルタント過去問:健康管理]
私の回答案を紹介しますが、誤答・誤解については、コメント欄でご指摘いただけると助かります。
令和4年までの受験区分保健衛生の記述式科目「健康管理」の過去問については、こちらのリンクをご参照ください。→→健康管理(記述式)過去問R03分まで
令和4年度の「健康管理」問題は各問とも、専門分野の幅広い正確な知識を問う問題になっています。
問1「放射線の有害性について」
問2「インジウムの有害性と対策について」
問3「メンタルヘルスについて」
問4「健康診断全般について」
今回から問3「メンタルヘルスについて」を勉強します。
問3 近年、職場環境が大きく変化しているなかで、仕事や職場に起因する悩みや強いストレスに対処するための労働者のメンタルヘルス対策が重要となっている。それに関し、以下の設問に答えよ。
(1)メンタルヘルス不調を予防するために「一次予防」、「二次予防」、「三次予防」がある。これらは何を目的とした取組であるか、それぞれについておおむね20 ~ 40 字程度で述べよ。
(2)メンタルヘルス不調を招くものとして、近年特に注目されている職場の問題にはどのようなものがあるか(ハラスメントは除く。)。「業務負荷」、「人間関係」、「労務管理」のそれぞれに関して具体的事例を挙げよ。
(3)メンタルヘルス不調の原因となる行為にハラスメント(いじめ・嫌がらせ)がある。職場のパワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、マタニティハラスメントはそれぞれどのようなものであるか簡潔に述べよ。
(4)職場の上司あるいは同僚が、部下あるいは同僚のメンタルヘルス不調に早期に気づくことが求められる。職場における「メンタルヘルス不調のサイン」としてはどのようなものがあるか、五つ挙げよ。
(5)メンタルヘルス不調の亢進に伴って懸念される症状や疾病・行為を三つ挙げよ。
(6)メンタルヘルスケアにおいて重要な「4つのケア」について、それぞれ50 ~ 150 字程度でそれらの内容を説明せよ。
(7)メンタルヘルスの問題により休職した労働者が職場に復帰する場合、復職者の所属する部・課が心がけるべきこと、及び組織としてあらかじめ準備すべき支援体制について、100 字程度で述べよ。
(8)メンタルヘルスに関する個人情報が適切に保護されないとどのようなことが起こりうるか、例を二つ挙げよ。
(9)事業者は、労働者に対してメンタルヘルスに関する情報を理由とした不利益な取扱いをしてはならない。この場合の不利益な取扱いにはどのようなものがあるか、二つ挙げよ。
今流行りのChatGTPにも回答させてみました。
質問と私の回答案を比較しながら、勉強してみて下さい。
先ずは小問(1)から
(1)メンタルヘルス不調を予防するために「一次予防」、「二次予防」、「三次予防」がある。これらは何を目的とした取組であるか、それぞれについておおむね20 ~ 40 字程度で述べよ。
【私の回答案】
目的を述べることがポイント
【一次予防(未然防止)】
・ストレスを発生させない職場を作り、メンタルヘルス不調を未然に防ぐための取り組みです。
【二次予防(早期発見と早期対処】
・メンタルヘルス不調を起こしている従業員に対し、メンタル不調を改善・悪化を防止するための取り組み。早期発見・早期対処が大切。
【三次予防(職場復帰支援)】
・メンタルヘルス不調を起こしてしまった従業員の職場復帰支援と、再発・再燃を防止するための取り組み。
【ChatGTPへの質問と回答】
【質問】
メンタルヘルス不調の予防のための「一次予防」、「二次予防」、「三次予防」の目的を、それぞれ20から40文字で説明して下さい。
【回答】
一次予防: 疾患を発症させないための予防。リスクファクターを排除・軽減し、健康的な生活習慣を促す。
二次予防: 疾患の早期発見と治療により、進行を防ぎ合併症の発生を減らす予防。定期検診やスクリーニングが重要。
三次予防: 疾患の後遺症や障害を最小限に留め、社会復帰を支援する予防。リハビリテーションや支援グループが役立つ。
【追加の質問】
特に、職場でのうつ病発症の予防について、教えて下さい。
【回答】
職場でのうつ病発症を予防するためには、以下のような取り組みが重要です。
一次予防:
・ストレスフルな業務の負荷を軽減する
・ワークライフバランスを改善する
・コミュニケーションの改善を図る
・社員の健康管理を支援する
二次予防:
・メンタルヘルスの定期的な健康診断を実施する
・ストレスチェックを導入する
・メンタルヘルス不調者への早期支援体制を整える
三次予防:
・メンタルヘルス不調者の復職支援を行う
・常勤のメンタルヘルス相談員を配置する
・心理教育プログラムやストレスマネジメントの研修を提供する
職場でのうつ病発症を予防するためには、従業員のメンタルヘルスに対する認知度を高め、上記のような予防策を継続的に実施することが重要です。
如何でしょうか?
そこそこの回答だと思いますが、問題文の意図「目的を述べよ」というところにはフィットしていませんが、恐らく質問文が、ハッキリしないからだと考えられます。
この情報に関しては、ネット上に多くの文例があるので、良くまとまった回答文を作ることが出来るようですね。
なかなかChat_GTP侮れません。
(2)メンタルヘルス不調を招くものとして、近年特に注目されている職場の問題にはどのようなものがあるか(ハラスメントは除く。)。「業務負荷」、「人間関係」、「労務管理」のそれぞれに関して具体的事例を挙げよ。
【私の回答案】
「業務負荷」
人手不足や当事者の適性を超えた配置などが原因で業務負荷が高い場合。
また、作業環境が悪い(暗い、暑い、寒い、重量物作業があるなど)身体的負荷が高い場合。
「人間関係」
上長や同僚と意見が合わない、話しづらい、相談しづらいなど
「労務管理」
業務負荷が高く過労働が多いことや、長時間労働。あるいは、不規則な勤務形態など。
【ChatGTPへの質問と回答】
【質問】
メンタルヘルス不調を招くものとして、近年特に注目されている職場の問題にはどのようなものがあるか(ハラスメントは除く。)。「業務負荷」、「人間関係」、「労務管理」のそれぞれに関して具体的事例を挙げよ
【回答】
メンタルヘルス不調を招くものとして、近年特に注目されている職場の問題には以下のようなものがあります。(ハラスメントは除く)
【業務負荷】
・業務量が多く、残業が常態化している
・短期間に複数のプロジェクトをこなすことが求められている
・業務内容が複雑で、ストレスがたまる
【人間関係】
・上司や同僚とのコミュニケーションがうまくいかない
・チーム内での役割や責任が不明確で、不安やストレスがたまる
・パワハラ、セクハラ、マタハラなど、職場での人間関係のトラブル
【労務管理】
・組織の理念や方針が明確でない
・組織内での評価や報酬制度が公平でない
・キャリアアップの機会がなく、スキルアップが困難である
これらの問題は、メンタルヘルス不調を招きやすくなります。業務負荷や人間関係に関しては、コミュニケーションや業務の見直しなど、改善策を検討する必要があります。労務管理に関しては、組織の方針や制度の見直しや改善が求められます。
令和4年までの「労働衛生工学」の過去問については、こちらの過去ブログをご参照ください。
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