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労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
 
労働衛生工学(記述式)過去問【更新】R04分追加完了
健康管理(記述式)過去問R03分まで[R04分連載開始]
 
労働衛生工学:記述式の出題ポイント 索引【更新】
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労働衛生工学過去問(H27-1-1) [労働衛生コンサルタント過去問:労働衛生工学]

労働衛生コンサルタントの筆記試験を受験される方を応援するために、過去問を一問ずつ紹介していきたいと思います。<<尚、回答例は小生の見解ですので、誤解誤答・ご不明な点についてはコメントにてご意見を頂きたいと思います。>>

 

H27衛生工学 問1

 

少し古い問題ですが、

昨年「ずい道等建設工事における粉じん対策に関するガイドライン」が改正されて、

以下のような改正が行われていますので、「呼吸用保護具の選択」については、重要項目だと思います。

 

1.「ずい道等の掘削等作業主任者の職務」を追加

2.「粉じん発生源に係る措置」の強化

3.「換気装置等による換気」の強化

4.「粉じん目標濃度レベル」の引き下げ(強化)と、改善措置の充実

5.「呼吸用保護具の使用基準」の強化

6.「粉じん濃度等の測定結果等の周知」の充実

7.切羽に近接する場所の「空気中の粉じん濃度等の測定」の実施(新設)

8.測定結果に応じた「呼吸用保護具の選択及び使用」(新設) 

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_12521.html

ずい道01.jpgずい道02.jpg

問1ろ過式呼吸用保護具に関する以下の設問に答えよ。

1)次の各項目の用語とその関係について簡潔に説明せよ

①防護係数と全漏れ率

②死積と二酸化炭素濃度上昇率

③破過局線図と気中溶剤濃度

 

2)防塵マスクの粉じん捕集のメカニズムを三つ上げ、それぞれの粒径による効果の変化について簡潔に説明せよ

 

3)有機ガス用防毒マスクの吸収管には、活性炭が充填されている。短時間使用し、まだ有効性が保持されている吸収管を密閉容器に保管した時に吸収缶内で起こる現象を簡潔に説明せよ。また保管後の吸収管の使用可能時間はどうなるのかを答えよ。

 

4)適切なろ過式呼吸用保護具の種類を選択するために、考慮すべき事項を三つ上げ、それぞれに対する保護具の性能または、要件について説明せよ。(酸素濃度の低下はないものとする、また、法令で保護具が指定されている場合を除く)

 

5)有毒ガス用防毒マスクは、有機溶剤の種類により、破過時間が大きく異なることが知られている。特に破過時間の短い有機溶剤を三つ上げよ

 

6)顔面と保護具の面体のフィットネスの試験方法を二つ上げ、簡潔に説明せよ。それが適用できない呼吸用保護具があれば、それを示せ。

 

7)電動ファン付き呼吸用保護具(粉じん用)の利点および、欠点を防塵マスクと対比して250文字以内で説明せよ。

 

小職の回答例

問1ろ過式呼吸用保護具に関する以下の設問に答えよ。

1)次の各項目の用語とその関係について簡潔に説明せよ

①防護係数と全漏れ率

・保護具の外側の環境濃度と、保護具を通過した吸気中の有害物質濃度の比

 防護係数=面体外部の有害物質濃度÷面体内部の有害物質濃度

 全漏れ率とは逆数の関係 

・全漏れ率:

  ろ過式の場合:

   保護具面体と着用者身体の隙間からの漏れ

   +濾過材(吸着剤)を透過する漏れ 

   +その他の接合部など漏れの和

  給気式の場合は(吸着剤を透過する漏れ)は無いので

   保護具面体と着用者身体の隙間からの漏れ 

   +その他の接合部など漏れの和

 

②死積と二酸化炭素濃度上昇率

マスク内部の肌とマスクキャップ(ノーズキャップ)の空隙の体積を死積と呼ぶ。

呼気が滞留するため、呼気に含まれるCO2の影響でマスク内部のCO2濃度が上昇する。CO2上昇率は、防じんマスクなどの法令に基づく規格のあるマスクには、上限が定められている。死積が大きいほどCO2濃度上昇率が高くなる傾向がある。

 

③破過局線図と気中溶剤濃度

有機溶剤の気中濃度を縦軸に取り、保護具の吸着剤に有害物が吸着され、有害物が透過する(所定の濃度を超える)までの時間を横軸に取った曲線

概ね、破過時間と気中濃度は、反比例の関係にある。


小問(2)以降はまた明日。

 





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#労働衛生コンサルタント,#口述試験,#試験対策,#労働衛生工学


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「脳・心臓疾患の労災認定基準を改正」が通知されました。 [法令・通達情報※保健衛生]

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21017.html

「脳・心臓疾患の労災認定基準を改正」が通知されました。

 

【認定基準改正のポイント】

■長期間の過重業務の評価に当たり、労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化

■長期間の過重業務、短期間の過重業務の労働時間以外の負荷要因を見直し

「休日のない連続勤務」、「勤務間インターバルが短い勤務」、「出張以外の事業場外の移動」、「心理的負荷を伴う業務(内容追加)」及び「身体的負荷を伴う業務」を新たに規定

■短期間の過重業務、異常な出来事の業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化

 発症に近接した時期とは、発症前おおむね1週間

■対象疾病に「重篤な心不全」を追加

 

関連する、「労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針」についても、第3条の留意事項について、【平成十三年十二月十二日付け基発第一〇六三号】から、「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について」(令和3年9月14日付け基発第0914第1号厚生労働省労働基準局長通達)に、変更されています。

  

9/14官報:労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針の一部を改正する件

 

過労死基準01.jpg

従来からの基準となる過労働時間については、以下の通りで、基準を維持するという判断です。

 

※労働時間

・発症前1か月間に100時間または2~6か月間平均で月80時間を超える時間外労働は、発症との関連性は強い(※)

・月45時間を超えて長くなるほど、関連性は強まる

・発症前1~6か月間平均で月45時間以内の時間外労働は、発症との関連性は弱い

※労働時間以外の負荷要因

・ 拘束時間が長い勤務

・ 出張の多い業務 など

 
以下のリーフレットも改正されています。
 
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