事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。
令和4年度「第50回」労働衛生コンサルタント試験:記述式科目【労働衛生工学】(その10) [労働衛生コンサルタント過去問:労働衛生工学]
<<フード3:スロット型フードの排風量計算が間違っていましたので修正しました。>>
GW前に少し余裕が出来たので、昨年2022の労働衛生コンサルタント試験を使って勉強しました。私の回答案を紹介しますが、誤答・誤解については、コメント欄でご指摘いただけると助かります。
令和3年以前の「労働衛生工学」の過去問については、こちらの過去ブログをご参照ください。
(2)フード2の枝ダクト系列の合流点の静圧を、主ダクト系列の合流点の静圧と同じ値にする方法(静圧バランス)について、フード2の枝ダクト系列のダンパーを絞って静圧バランスをとる場合、必要とされるダンパーの圧力損失を以下の手順に従って計算過程を示して答えよ。なお、静圧バランスをとる際にはフード2の枝ダクト系列のダクト径及び必要排風量は変化させないものとする。
1) 静圧バランスをとったとき、フード2の入口から合流点までの圧力損失
2) 静圧バランスをとったとき、必要とされるダンパーの圧力損失
1)主ダクト系列の合流部分【番地4-5】までの累計圧損は(377Pa)。
合流前の速度圧は140Pa。
よって、合流点での主ダクト側の静圧は、-517Pa
2)枝ダクトの合流点【番地22-23】までの累計圧損は-178Pa。
枝ダクトの速度圧は-69Pa。
よって、合流点での静圧は、ー247Pa。
主ダクトと枝ダクトの静圧を等しくするには、
枝ダクトをダンパーで絞って圧力損失を増やせば良い。
517-247=270Pa
(3)排風機の選定や動作点を決定するときには静圧の値と排風量の値が必要となる。フード1の主ダクト系列の計算書(表1)から、この静圧の値を計算過程を示して答えよ。なお、排風機の静圧の値は、その定義から排風機前後の全圧差から排風機出口の速度圧を差し引いたものとする。
沼野先生の本には、静圧の差で選ぶとあるのですが、この問題は、全圧差から出口の速度圧を引くように指示されていますね。
なので、排風機前後の静圧から、全圧を先ず求めます。
排風機の前(吸引ダクト側)は、静圧+速度圧=全圧なので
-685+32.4=-652.6Pa
排風機の後(排気ダクト側)は、静圧+速度圧=全圧なので
27.9+32.4=60.3Pa
排風機前後の全圧差は、-652.6-60.3=-712.9 →713Pa
排風機出口32.4を引くと 680.5 → 681Pa
排風機の動作点での静圧
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