労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。
環境計量士の資格から、順番に、労働衛生コンサルタントに繋がったので、環境関連の話題も載せています。
「障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会」の報告書を公表 [法令・通達情報※労働基準関係]
「障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会」の報告書を公表
令和2年9月「障害者雇用・福祉連携強化プロジェクトチーム」の中間報告を踏まえ、雇用施策と福祉施策の更なる連携強化に向け、必要な対応策のより具体的な検討の方向性を議論
雇用促進の仕組みと、生活支援の仕組みを、繋ぐことで、就業先の拡大や就業継続を狙う
連携により、支援者間での情報共有により、支援を強化・効率化
ということが狙いのようです。
障がい者のアセスメントという言葉が、若干、引っかかりますが、適性・能力・希望に応じて、働き甲斐のある職場を増やしていくために、丁寧に進めて欲しいと思います。
内容的には、労働衛生コンサルタントの「保健衛生」の記述式には使いにくそうなので、試験勉強には関係ないかもしれませんが、「高齢者雇用」などと一緒で、時代が変わるとこの辺りも重要になってくるかもしれません。
【報告書のポイント】
○ 障害者の就労支援における基本的な考え方
「障害のある人もない人も共に働く社会」を目指し、多様な働き方が広がる中、障害者本人のニーズを踏まえた上で、「一般就労」の実現とその質の向上に向けて、障害者本人や企業等、地域の就労支援機関を含むすべての関係者が最大限努力すること。
○ 雇用施策と福祉施策の連携強化に関する対応策の具体的な検討の方向性
(1)障害者のニーズの把握と就労能力や適性の評価の在り方
働くことを希望する障害者に対しては、本人のニーズを踏まえた上で、一般就労の実現に向けて納得感のある支援を提供するため、
・ まずは福祉・雇用それぞれのサービス体系におけるアセスメント(ニーズ把握、就労能力や適性の評価)の仕組みを構築・機能強化
・ 将来的には、福祉・雇用それぞれのサービス等を選択・決定する前の段階で、「共通の枠組み」によるアセスメントを実施 等
○ 障害者の就労支援における基本的な考え方
「障害のある人もない人も共に働く社会」を目指し、多様な働き方が広がる中、障害者本人のニーズを踏まえた上で、「一般就労」の実現とその質の向上に向けて、障害者本人や企業等、地域の就労支援機関を含むすべての関係者が最大限努力すること。
○ 雇用施策と福祉施策の連携強化に関する対応策の具体的な検討の方向性
(1)障害者のニーズの把握と就労能力や適性の評価の在り方
働くことを希望する障害者に対しては、本人のニーズを踏まえた上で、一般就労の実現に向けて納得感のある支援を提供するため、
・ まずは福祉・雇用それぞれのサービス体系におけるアセスメント(ニーズ把握、就労能力や適性の評価)の仕組みを構築・機能強化
・ 将来的には、福祉・雇用それぞれのサービス等を選択・決定する前の段階で、「共通の枠組み」によるアセスメントを実施 等
(2)障害者就労を支える人材の育成・確保
両分野の基礎的知識・スキルが不十分、研修機会が限られている等により、専門人材が質・量ともに不足しているため、
・ 雇用・福祉の分野横断的な基礎的研修の確立、専門人材の高度化に向けた階層研修の創設など、研修体系の見直しを実施
・ 一定の「資格」化等を通じ、専門人材の社会的認知度の向上や社会的・経済的地位の向上等による専門人材を確保 等
(3)障害者の就労支援体系の在り方
これまでの連携では十分な対応が出来ていない、支援内容に重複があるといった課題や、企業等への支援ニーズにも対応するため
・ 企業等での働き始めの時期、一時的な不調時、加齢等により雇用継続が困難な場合の、企業等で雇用されている間における就労継続支援事業の利用の取組を実施
・ 障害者就業・生活支援センターは、基幹型の機能も担い、地域の支援ネットワークを強化、充実
・ 就労継続支援A型事業所の役割や在り方について、改めて整理 等
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テレワークセキュリティガイドライン(第5版) [法令・通達情報※労働基準関係]
総務省は、テレワークセキュリティガイドライン(第5版)を2021年5月31日に公表しました。
同時に、中小企業等担当者向けテレワークセキュリティの手引き(チェックリスト)(第2版)を公表しました。
企業等がテレワークを実施する際のセキュリティ上の不安を払拭し、安心してテレワークを導入・活用いただくための指針として、テレワークの導入に当たってのセキュリティ対策についての考え方や対策例を示した「テレワークセキュリティガイドライン」を策定・公表しています。
テレワークセキュリティガイドライン(第5版)(令和3年5月)
テレワークセキュリティガイドライン 改定概要
テレワークセキュリティガイドライン(第5版)(令和3年5月)
テレワークセキュリティガイドライン 改定概要
改訂のポイント
①経営者・管理者・勤務者の役割を具体的に列挙
(適切な役割分担の重要性についても強調)②テレワーク利用の広まりや、サイバー攻撃の深刻化に対応するため、対策事項を全面見直し
例)オンライン会議システムのセキュリティ対策や、VPN機器のファームウェアアップデート等を新たに追加
例)オンライン会議システムのセキュリティ対策や、VPN機器のファームウェアアップデート等を新たに追加
③各対策事項の詳細な解説についても、近年の動向を踏まえて全面的に見直し
④トラブル事例の対策に当たっては、複数対策が紐付く場合もあるため、章として独立
⑤近年の実事例等を踏まえ、事例を全面更新
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コロナ禍の雇用・女性支援プロジェクトチーム~もっとあなたを支えたい~(第3回)会議資料 [法令・通達情報※労働基準関係]
R03/4/6に実施された下記資料が公開されたので、閲覧してみました。
コロナ禍の雇用・女性支援プロジェクトチーム~もっとあなたを支えたい~(第3回)会議資料 https://www.mhlw.go.jp/stf/projectteam_20210222_02_00004.html
副大臣の「三原じゅん子」を登用したり、モデルのトラウデン直美さんなど有名な人を委員に沢山呼んで、目立たせようという取り組みを悪く言う人もいるようだが、政府の考えや取り組みを、その決めた経緯も含めて、沢山の人に知ってもらおうという取り組みは、応援したいと思います。
資料1の「前提となる現状のポイント」の理解が最初のポイントのような気もする。
女性の雇用(サラリーマン化)が進んでいるのに、サラリーウーマンの待遇は改善されていない。会社で雇用されるという、勤労スタイルが、子育て時期にマッチしているかどうかも疑問だが、子育て期の社会福祉が、圧倒的に女性活躍の進んでいる諸外国に比べて、低レベルのようだ。
会社組織の中でも、労働組合が、元々、男社会の組織で、飲み会・団交の文化で、女性に開かれていなかったことに加え、最近の労働組合は、会社の御用組合で、社員会と変わらない。
女性労働者たちの声を吸い上げる仕組みを、大会社内に作ことを、女性活用企業認定にも加えるべきかもしれない。
資料1のp17以降の、各種施策に関しては、この会議の第二回で議論されていた
「政府の施策」を①「やっていること」と②「届かせる施策」の両面で紹介して、議論の俎上に上げていることは、良い取り組みだと感じた。
社会福祉の支援策の課題に、必要な人に必要な支援が届く仕組みになっていない。ということがあり、届かない理由に、「支援を受ける人が、そのことを知らない」、あるいは、「知っていても支援を受けることが出来ない」という問題があり、この会議では、その部分も議論されて改善することを目指しており、個人的には期待してみている。
資料2の小室さんの
資料では、コロナ渦で進んだテレワークを、アフターコロナで後戻りさせない働きかけが必要と主張されています。成功事例や、成功までの紆余曲折などの事例も挙げられて、経営層の理解を進めるために、何が必要なのかを議論・提案し、政府政策にそれを求めています。
小室委員の分析結果: 「 働き方改革・男性育休・テ レワーク」が後戻りしない企業の共通点は「経営者の実践・コミット」
提言:『厚生労働省管轄の制度・助成金・奨励金・見える化の仕組みに経営者の実践・コミットを条件づけることは出来ないか。』
※コミットメントという言葉は、日本語訳しにくいのですが、とあるISO認証の審査員教育を行っている先生が「責任者としての熱い思い」と訳されていて、正確ではないのかもしれないのですが、個人的にはいい感じだなと思いました。
個人的に尊敬している技術系のTOPの方が、期首方針説明会で「私は、・・・をやり遂げたいと思います。自ら動いて全力で取り組みます。皆さんも一緒に頑張ってください。そうすれば、必ず・・・を実現できます。これが私のコミットメントです。」とおっしゃたのが、心を打った経験があります。
多くの企業で、緊急事態宣言解除に伴って、テレワークを止めています。そもそも、経営層が「多様な働き方」を容認していないことが露呈したのかと思います。
男女は、多様性の出発点=成長の過程で子供が「いろいろな人が居る」ことを認識する最初の対象とも考えられますので、海外労働者や、宗教の違い、LGBTとか、最終的に、生物多様性までは繋がらないかもしれませんが、お互いの立場・意見・気持ちを理解するスタートラインだと思います。
ちょっと、雑駁な感想文になってしまいました。
興味がある方は、原文をご覧いただければ、もっといろいろわかるのではないかと思います。
第一回から第3回の資料と、第一回の議事録を見ることが出来ます。
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女性労働者の母性健康管理について [法令・通達情報※労働基準関係]
女性労働者の母性健康管理についてのいくつか改正・改訂が実施されました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku05/index.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku05/index.html
令和3年3月31日付けで母性健康管理指導事項連絡カードの様式が改正され、7月1日から
適用されます。
また、女性の母性健康管理のためのQ&ANEWが更新されています。
妊娠中又は出産後の女性労働者の母性を守るために、企業に対して義務付けられている母性健康管理制度ですので、事業者が良く内容理解して、女性労働者に活用を促すことが必要ではないかと思います。実際のところ、女性の側から言い出しにくかったり、また、周りの人も、聞きづらかったりするのではないかと思います。
なかなか職場で話題にするには、マタニティーハラスメントになってもいけないので、難しいかもしれません。ただ、こういうことを話題にして、女性労働者の上長や、職場のキーマンも、こういう内容を一部でも知っていることが、働きやすい職場作りに少しでもつながればよいなと思います。
#労働衛生コンサルタント,#口述試験,#試験対策,#労働衛生工学
育児介護休業出産母性保護のことならこの1冊 (はじめの一歩)
- 作者: 岡田良則
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- 発売日: 2010/03/09
- メディア: 単行本
パンフレット追加:「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」関連 [法令・通達情報※労働基準関係]
厚労省 「「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」について」のホームページに、
①フレックスタイム制
【パンフレット】
フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き (2021/3掲載)
②高度プロフェッショナル制度
【パンフレット】
高度プロフェッショナル制度わかりやすい解説別ウィンドウで開く (2021/3掲載)
【リーフレット】
高度プロフェッショナル制度 届出にあたって (2021/3掲載)
の3点が公開されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html
①フレックスタイム制
【パンフレット】
フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き (2021/3掲載)
②高度プロフェッショナル制度
【パンフレット】
高度プロフェッショナル制度わかりやすい解説別ウィンドウで開く (2021/3掲載)
【リーフレット】
高度プロフェッショナル制度 届出にあたって (2021/3掲載)
の3点が公開されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html
①のフレックスタイム制度については、2019/4月の制度改正を反映して、過不足の清算期間が3か月に延長された内容になっています。
この法改正は、「フレックスマイナスになった場合に、三か月以内に過労働があった場合に、欠勤にしないことが出来る」という制度なのですが、
あらかじめ、労使協定を行い、労基署に届出をしておくことで、
(ⅰ)清算期間における総労働時間が法定労働時間の総枠(P.9参照)を超えないこと
(=清算期間全体の労働時間が、週平均40時間を超えないこと) (※1)
に加え、
(ⅱ)1か月ごとの労働時間が、週平均50時間を超えないこと (※2)
などなど、注意が必要です。
(=清算期間全体の労働時間が、週平均40時間を超えないこと) (※1)
に加え、
(ⅱ)1か月ごとの労働時間が、週平均50時間を超えないこと (※2)
などなど、注意が必要です。
実際に協定書にうたって運用されている会社がどのくらいあるのかがわかりませんが、繁忙期にした残業を、閑散期に緩和させることが出来るという説明になっています。
但し、元々、過労働前提になっている場合には、悪用できないような縛りもあるようですので良く研究してから、正しく使うことが求められていますね。
②の高度プロフェッショナル制度については、年俸1025万円以上、って条件があるので、正直、それだけ稼いでるんだったら、やりたいだけ残業するだろうし、嫌ならやめて自由に転職できるし、「自己管理でバランス取れるやろ」って感じで、我々には縁のない精度のように思いました。
#労働衛生コンサルタント,#口述試験,#試験対策,#労働衛生工学