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労働衛生コンサルタントの過去問や、労働安全衛生・環境関係の法令改正情報を綴っています。
 
労働衛生工学(記述式)過去問【更新】R04分追加完了
健康管理(記述式)過去問R03分まで[R04分連載開始]
 
労働衛生工学:記述式の出題ポイント 索引【更新】
(各種労働衛生関係の講習会での修了テスト問題から編集)
  

事業運営のための衛生工学知識を深め、また、労働衛生コンサルタントを目指す方の参考になるよう、衛生工学の知識と新しい法令の告知情報を中心に記載していきます。

 
口述試験:衛生工学の情報のまとめ(クリックすると開きます)
環境計量士の資格から、順番に、労働衛生コンサルタントに繋がったので、環境関連の話題も載せています。

厚労省:第14回職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会(6/9)レビュー [法令・通達情報※労働衛生]

厚労省:職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会レビュー(6/9実施分の資料レビュー)

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19136.html

 

後半で、詳細にレビューしますが、ざっくり以下のような方向性だと考えています。ご意見のある方はコメント頂けると有難いです。

①当面、5年間は、既存の特化則・有機則は継続
    新規の物質については、ばく露限界値を設定→自律管理へ移行
      ばく露低減措置の内容は、事業者が決定できる。
      個人ばく露測定を管理
      外部の専門家による自律管理の確認
②個別に都道府県労働局長等が認定の上、自律管理に移行できる。
専門家が管理体制に関与
作業環境が良好で、ばく露リスクが少ない事象所
労災・ばく露事故・有所見が3年間無い
③逆に、管理濃度以下に維持できない事業所への規制は強化される
    応急措置、
    外部の専門家の指導による改善の検討と効果の確認
  それでも、管理濃度以下に改善できない場合    
    個人用保護具の着用管理強化(保護区着用管理責任者、フィットテスト)
    6ヶ月毎の個人ばく露測定
    実施内容などの労基署への届出

最終的には、各物質ごとの規制を定めた特化則や有機則などを廃止し、自律管理に一本化する。
※作業環境測定による管理、環境測定+個人サンプラーを用いたばく露測定などによる、ばく露量を用いたリスク評価により、対策は、事業者が選択できるようになる。ばく露防止設備の種類や性能要件、特殊健康診断の要否なども、事業者の責任で決めてよいことになる。

気になる外部専門家の資質の規程ですが
○ 専門家に求められる資質・資格は、以下のいずれかに該当する者とする。
労働衛生コンサルタント(衛生工学)資格を有し、5年以上化学物質管理に係る活動実績がある者
衛生管理者(衛生工学)資格を有し、8年以上化学物質管理の実務経験を有する者
オキュペイショナル・ハイジニスト(IOHA(International Occupational Hygiene Association国際オキュペイショナルハイジーン協会)が認証している育成プログラムを想定)資格を有する者
・ その他同等以上の知識及び経験を有すると認められる者
 
衛生工学衛生管理者で実務経験8年というのが、比較的取得し易く、企業内の実務経験者の活用は、この辺りがメインストリームになりそうです。
 
労働衛生コンサルタント+5年の実務経験というのは、ベテランコンサルさんには、普通に届く実績ですが、新米コンサルには、なかなか高いハードルですね。
 
労働衛生コンサルタント+オキュペイショナルハイジニスト講習(1年)+資格試験、で経歴は、講習で挽回できると思われます。

自律管理14_01.jpg

自律管理の方向性

職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会 報告書(案)

 

 

特定化学物質障害予防規則、有機溶剤中毒予防規則、鉛中毒予防規則、粉じん障害防止規則、四アルキル鉛中毒予防規則(以下「特化則等」という)は、自律的な管理の中に残すべき規定を除き、5年後に廃止することを想定し、その時点で十分に自律的な管理が定着していないと判断される場合は、特化則等の規制の廃止を見送り、さらにその5年後に改めて評価を行うことが適当である。

自律管理14_02.jpg

 

管理濃度以下に維持することが技術的に困難な場合の対策
※現状の規制を強化、実施内容の明確化、労基署への届出

ア.作業環境改善の取組の促進
① 第三管理区分に評価された時点から、下記⑤の措置が行われるまでの間の応急的な措置として有効な呼吸用保護具を使用。
② 当該事業場について、
a) 第一又は第二管理区分に改善する可能性
b) 上記a)で改善可能な場合は、作業環境を改善するために必要な措置
について、外部の専門家(※)の意見を聴く
③ 作業環境改善の可能性があると判断された場合は、専門家の意見に基づき、
・ 作業環境を改善するために必要な措置を講じ、
・ その効果を確認するため、改めて作業環境の測定及び評価を行うこと。
④ 労働者への周知、所要の記録・保存
※ 呼吸用保護具の概要、改善措置、評価の結果等
 
イ.作業環境改善が困難な場合の措置の強化
⑤ 上記③の改善措置・測定及び評価の結果、依然として第三管理区分である場合、又は上記②の専門家の意見により作業環境の改善は困難と判断された場合は、以下に基づいて労働者に有効な呼吸用保護具を使用させること。
a. 個人サンプラー等による測定を行い、その結果に基づき、労働者のばく露濃度をばく露限界値以下にするための有効な呼吸用保護具を選択・使用させること。当該呼吸用保護具について、フィットテストを行うこと。
b. 労働衛生保護具に関する知識・経験を有する者の中から保護具着用管理責任者を選任。
a及びc(呼吸用保護具に関する事項に限る。)を管理させるとともに、作業主任者の職務(呼吸用保護具に関する事項に限る。)についての指導、呼吸用保護具の保守管理を行わせること。
c. 6月以内ごとに個人サンプラー等による測定を行い、その結果に基づき、有効な呼吸用保護具であることを確認するとともに、結果を評価すること。(鉛業務については1年以内ごと)1年以内ごとに1回、フィットテストを行うこと。
⑥ 上記⑤となった場合は、必要な事項を所轄労働基準監督署に届け出ること。
⑦ 所要の記録・保存
※ 個人サンプラー等による測定の結果及び呼吸用保護具の概要、フィットテストの結果、評価の結果等

自律管理14_03.jpg

 

 

 

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